小児科診療

子供の病気は夜ひどくなる、だから24時間診てもらえる小児科が良いかも・・
私も一人の親として、その気持ちは分かりますが、本当に「24時間の小児科」が必要でしょうか。
夜になって症状がでてくるものもありますが、私の子育ての経験上、数日前より咳をしていたなど多少の症状がある場合が多く、まったく何の症状もなく昼間は元気だったのに急に夜になって発症することは、なかなか少ないものです。
当院では、通常の時間内で診察し、病状と今後の悪化度を診断したうえで、特に悪化の可能性がある場合には、緊急体制で対応できる小児科を持つクリニック・病院と連携し、事前に情報を共有しておきます。
通常の場合、夜間の医療体制は昼間に比べ、どうしても手薄になってしまうもの。
緊急時に必要な医療体制が確保できるところを、当院では選択していますので、夜間の悪化時にもご安心頂いています。
夜中にあれこれと準備をして、小さな子供を連れて病院へ向かう。家族にとって大きな負担になります。
昼間のうちに対処しておき、落ち着いた気持ちで夜を迎える。
子供さん本人はもちろんのこと、実は看病する家族にとってもより良い選択だと思うのです。

傷治療

傷治療

「切り傷」や「すり傷」などの治療法は、従来の消毒薬とガーゼを使った治療から、近年大きく変わってきました。
具体的には、傷を洗ってきれいにした後、被覆材特殊な保護材(被覆材)で覆い、“乾かさない”治療を行います。
「できる限り縫わない」「かさぶたを作らない」ことで、できるだけ傷を残さず、より綺麗に治すことができます。

傷はとにかく乾かさないことが大切です。怪我をしたらできるだけ時間を空けずに受診されることをお勧めします。

便秘症

便秘症

便秘症は女性の疾患と思われがちですが、意外に小児にも多く見られるものです。
 ・週1回しかウンチが出ない
 ・ウンチがかたい
 ・ウンチをするときに泣く
 ・刺激しないとウンチが出ない
このような症状がみられる場合はご相談ください。

夜尿症

夜尿症

「おねしょ」と「夜尿症」の違いは年齢にあります。乳幼児期の場合は「おねしょ」といいますが、5~6歳以降は「夜尿症」と呼び、病気の一つとして治療を行います。目安として小学生になってもおねしょが無くならない場合は、夜尿症治療をお勧めします。

お子様のおねしょに関して不安を抱えている方、悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。

小児に多い感染症(溶連菌感染症、アデノウィルス感染症)

小児に多い感染症

それぞれの疾患にあった治療を行っていきます。特に溶連菌感染症は、症状が改善してものちに腎炎になる可能性があるため10~14日間、決められた抗生物質を飲む必要があります。 当院では、それぞれ疑われるお子さんやお母さんより検査の希望があった場合できるかぎりおこたえできるようにしています。

乳児・小児のアトピー性皮膚炎及び長期の乳児湿疹・乾燥性皮膚炎

乳児・小児のアトピー性皮膚炎及び長期の乳児湿疹・乾燥性皮膚炎

治療が中途半端でも1~2歳までに通常は皮膚の状態は大変よくなるものですが、やはり急性時(悪い時の)正しい治療と治まった時の正しいスキンケアによって、赤ちゃんのお肌の回復にかなり差が出ると感じています。 当院では、肌の状態に合わせて定期的に診察させていただき、根気よく治療を行います。 症状が軽い時に行う治療(スキンケア)、更に離乳食など開始が迷われる時も、相談しながら進めていきます。

アレルギー疾患は治療期間が長く、途中でくじけてしまい、改善・悪化を繰り返しがちです。
最後まで当院は治療を支援します。
快適な生活を目指して、私たちと一緒に頑張りましょう

脱水症状・状態 ~胃腸風邪・嘔吐・下痢・高熱~

毎年冬場には、子供の間で下痢を伴ういわゆる胃腸風邪というのが流行ります。今年は、はじめに嘔吐を伴う(そうでない子もいますが)胃腸風邪が大流行中です。そこで、嘔吐や下痢、高度な発熱などで脱水状態になりやすい子供のために脱水症状、状態について自宅での目安や予防のお話をします。

1. 脱水状態の目安
脱水の程度を把握することが重要です。
a) 尿量 b) 口腔内の乾燥 c) 全身状態

a) 体重の変化が最も確実な評価方法ですが、なかなか頻回の体重測定は難しいため、尿量は自宅でチェックできる水分量の不足判定法の良い指標になります。

b) 水様下痢便が頻回のときには尿量がわかりにくいことがあるため、口腔内の乾燥、よく観察をすることが大切です。脱水の早期の場合は、家庭での水分摂取など (方法の詳しくは後に書いています)で脱水症状の悪化をかなり防ぐことができます。

c) ただし、動きが少ない、ぐったりしている、目がうつろであるなど全身状態が悪い場合は早急に医療機関の受診をお勧めします。

2. 脱水の治療
初期は経口(口からの)水分摂取が重要です。市販のアクアライトなど(子供用のイオンドリンク)が飲みやすく、電解質の補正にも効果があります。が、子供によって好みがあるため、湯冷ましや番茶など飲ませやすいものでも良いでしょう。ただし、果汁などは吐き気を誘発しやすいので避けたほうが良いと思われます。少量(30~50ml)から始め、飲めれば頻回に飲ませ、1日150ml/kg程度(ミルクを含める)を与えるのが理想的とは言われています。(結構な量で大変ですね、少しでもいいので頻回に飲ませましょう)一度に大量に飲ませると嘔吐することがあるので、少しずつにします。

3. 食事について
経口摂取が可能となり下痢が減少してくれば、できるだけ早く食事を再開します。嘔気がなく状態が安定していれば、ミルクなら濃度を(1/2~)2/3程度に薄めて与えます。(母乳はそのまま与えてよい。)食欲が出てきたら、早期に塩分を加えた粥、軟らかく煮たニンジン・ジャガイモ、白身魚などへと進めていきます。野菜でもあまり繊維質の多いものは避けます。 少々難しい話になりますが、腸炎で小腸の吸収上皮細胞の損傷のため乳糖分解酵素が減少し一過性の乳糖不耐症となっていることがあります。そのため脂肪や乳糖の吸収能が戻るのには時間がかかるので、完全に治まるまで乳製品を避けるようにします。また更に、脂肪の多い食物、糖分の多すぎるものは、下痢を遷延させるので注意しましょう。 以上で子供の病気で一番身近で注意したい「脱水」のお話を終わります。脱水はママやパパの知識で危険な状態になるのを避けられることが多いものです。 育児の中では避けることのできない「子供の病気」ですが、病気のときの正しいハウスケアの知識を身に付け、少しでも楽に病気を乗り越えることができるようにと思っています。

脱水の程度と治療 ~一般的な治療の目安~

a)重症
7%以上の体重減少で排尿は著しく減少し、口腔内の乾燥は著明である。意識障害や末梢循環不全を伴う。
→入院治療が必要である。

b)中等症
食欲は低下し排尿も減少、皮膚、口腔内の乾燥がある。
→外来または入院で点滴などを行う。

c)軽症
一般状態が良く、排尿が保たれており、体重減少は2~3%までである。
→経口補液を行う。少量(30~50ml)から始め、飲めれば頻回に与える。水分・電解質補充を目的としてイオン飲料(アクアライト、アクアサーナなど)を用いる。

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