
医師になって20年余りになります。
大学病院などで色んな患者さん、多様な症状を経験してきました。
病気の原因を特定するには、何よりも検査。
それは間違ってはいないと思いますが、それだけでない状況をいくつも見てきました。
人間の体はとても複雑です。
検査ですべてがわかるわけではない、
検査で異常が無くても、やっぱり痛みがある、不快感がある・・・
そんな症状に寄り添うのが「かかりつけ医」だと考えています。
人生には何度も転機があります。
年齢を重ねる、忙しくなる、仕事場を転属した、
それぞれ人によって"大きな転機"は異なるものです。
そのような人生の大きな変化の中で体が出す"サイン"、
それらが検査で異常と判断されないことは、良くあることです。
それは同時に「病気ではない」とみなされてしまいます。
我慢すれば、暮らしを続けることはできるかもしれません。
・めまいが起こりやすい
・下痢をしやすい
・便秘がちでお腹が張る
・風邪をひきやすい
・風邪をひくとひどくなってしまう
・ちょっとしたきっかけに動悸がする
・季節の変わり目になんらかの症状が起こる
これらの症状が、なぜかほかの人より起こりやすい。
でも、病気ではないと言われたから、我慢するしかない・・
その気持ちを持ち続けながら暮らすことは、とても辛いものです。
検査で異常が無いから医療は受けられない、そうでは無いはずです。
全国的に評判の専門医を訪ねたとしても、
その先生の専門医療が必要か否か、という判断になってしまうのが現状です。
体の不調の感じ方、体が訴えてくるサインは、人それぞれです。
我慢をするより、
そしてネットにあふれる情報を検索して独りで悩むより、
体の専門家である医師に相談に来てください。
自分の体を常に調整・調節しながら、快適に暮らす、
それを応援することが私の役目だと考えています。
年を経て次々に起こる体の不調、
人生の移り変わりの中で起こっていく体の変化、
それらに医療のプロフェッショナルとして一緒に向き合いたい、
それが、私の医療人としての想いです。
医療機器は日々進歩しています。
大病院のような高度な検査が常にうけられるクリニックではありませんが、
今の症状でどんな病気が考えられるのか、
どの専門病院で、そのような検査をすれば安心できるか、
それでも症状が続く場合、その症状と付き合いつつ暮らす方法は・・
そこまで相談できる「かかりつけ医」であり続けたいと思っています。